町長の日記
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2021年04月06日(火)
「宣ちゃん」のこと
「宣ちゃん、宣ちゃん」と呼んでいた原田宣次さんのことを書き溜めておきたいと思います。今年3月6日、宣ちゃんは71歳で亡くなりました。私には寝耳に水の感じで、連絡を受けた時は危篤状態でした。家族を心から愛し、みんなから慕われてきた宣ちゃんにとって、さぞかし無念で、心残りがたくさんあったろうと、目頭が熱くなります。宣ちゃんの人なつっこい笑顔は、人を勇気づける魔法のような力を感じたものです。
宣ちゃんと私は同級生。桂川中学校の2〜3年生、担任は太川浩平先生。その頃は大した付き合いはなく、成人して子ども会活動や町のイベント起こしなどで意気投合しました。宣ちゃんとの思い出はたくさんあり過ぎて紙面が足りません。一番の思い出は木材で創作した火を起こす器械と丹精を込めた修羅の完成。また、保護司の活動も長く『あのな、保護観察で預かった若者が更生して結婚して、子供を抱いて来るって。その顔を見たら嬉しいでたまらんバイ』と愛想を崩す宣ちゃん。ある時は、『王塚古墳の壁画には、俺が描いた絵が残っちょる?』と冗談を飛ばす宣ちゃん。私の初めての選挙の時には、『合併も大事かもしれんが町に元気を取り戻さないかん』と、いつも前向きな宣ちゃんにハッパをかけられたことを覚えています。
「出会い」と「別れ」は人の世の常とは言え、今も信じられない想いです。宣ちゃんのご冥福を心からお祈りし、お別れの言葉を申し上げます。
『宣ちゃん、ありがとう。またね!?』
桂川町長 井上 利一
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