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2017年07月04日(火)
水田に映る夕日、裏話
(写真クリックで拡大・広報けいせん7月号表紙)広報けいせん7月号表紙は、
オモテ表紙とウラ表紙を一面写真にしてみました。
紙面上でも書いているとおり、
水田と夕日をドラマチックに表現するには、
横撮りで広く写さないといけないと思った挑戦です。
初めての試みで、
「やりすぎかな?」と思いながら発行しましたが、
町民の方から電話や手紙で「感動した」というお話をいただいくなど、
思った以上の反響の驚いている所です。
さて、ここからは紙面に入りきらなかった裏話。
場所や撮影方法など色々と聞かれるのでまとめておきます。長いです。
まずは撮影場所について。
場所は土師二反田地区。
土師コミュニティーセンターから少しのぼった所、
土師焼八児窯元にも近い位置にあります。
奥に農業倉庫とイチゴのハウスが見えます。
夕日と水田を撮影すべく、時間を見つけて町内を散策した中で、
この場所が夕日が沈む一番良いポイントと定めて撮影を決めました。
他にも水田に空が映る場所はたくさんあったのですが、
「夕日が沈むのが見える」という条件が入るとここしか見つけられませんでした。
それからはこの場所に1〜2週間通い詰め。
始めは風景だけの写真を撮っていたのですが、
風景だけだとどうもさみしい。
やはり町の広報紙表紙なので人が欲しい。
そこで、田んぼの持ち主に連絡を取りました。
しかし、都合が合わず撮影NG。
代わりに「娘を使ってください」とのことでしたが、
娘さんも「写真はちょっと…」とNG。
またも代わりに「娘を使ってください」とのこと。
田んぼの持ち主の娘さんの娘さん、
つまりお孫さんが今回の表紙に映っている子どもです。
元々は、田んぼで作業している様子を撮影しようかと思っていましたが、
子どもということで方向転換。
沈みゆく夕日を全面に受け、
この赤の世界のすべてを自分のものに!というようなイメージで仕上げました。
いただいた声の中に「私の桂川町の原風景」というお言葉もあり、
ノスタルジックな雰囲気を出しつつも、
元気な写真に出来上がってくれたと思います。
次に、撮影方法についても電話で問合せがあったので簡単に。
写真のノスタルジックさを出している要因の一つ、
HDR(ハイダイナミックレンジ)合成という技術について。
最近はテレビでも使われている技術だそうで。
この合成技術は、三脚でカメラを固定して撮影した、
明暗差の違う複数の写真を合成するものです。
今回は、明るい写真・標準の写真・暗い写真の3枚の写真を、
パソコン上で特殊な合成をすることにより作り上げました。
(最新のデジタルカメラだとHDR合成の機能が内蔵されているものもあるようです)
夕日の写真というのは、必ず逆光になります。
つまり、夕日をきれいに撮ると、その手前にある景色は真っ黒になり、
手前の景色をきれいに撮ると、夕日が明るくなりすぎて真っ白になります。
そこで、HDR合成を使うことで、
どの部分も等しくきれいな写真が出来上がってくれます。
また、エフェクトを効かせたクセのある写真になるのも特徴で、
絵画やCGのような雰囲気ができあがります。
今回の写真はエフェクトは弱めなのでそうでもありませんが、
建物などを撮影する際に使うと効果的な写真になります。
最後に失敗談。
実は今回の表紙は、
元々「この夕日〜」のキャッチコピーがある側がオモテ表紙のつもりでした。
しかし、いざ印刷になって、広報紙が右開きである関係上、
そちらをオモテ表紙にすると、ウラ表紙に写真が繋がらないことが判明。
急きょ、キャッチコピーがない側をオモテ表紙に変更しました。
元々はキャッチコピー→水田に映る夕焼けと見てほしかったのですが…
まぁ今回の形も悪くはないかなと思って結果オーライとしています。
(広報 吉田)
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