町長の日記
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田んぼの草刈り
今、田んぼでは、稲の苗が日を追うごとに成長しています。稲株の分けつが進み、「土の田んぼ」から青々とした「緑の田んぼ」にすっかり景色が変っていく様子がよく分かります。あと2カ月を過ぎる頃には黄金色の稲穂が実り、サワサワと風になびく美しさが心を和ませてくれます。コメの価格高騰が大きな社会問題化する中、「おコメ」の源である稲作を取り巻く状況は大きく変わっています。稲作の作業の中で、以前は「田植え」と「稲刈り」が超農繁期で、子どもたちも貴重な労働力として一役を担っていました。しかし、現在は品種改良や作業の機械化が進み、「草刈り」が一番大変だと聞いています。
少し昔のことで余談になりますが、あの頃、ほとんどの農家は玄関の隣に牛小屋がありました。牛は農家にとって大切な存在でした。また、牛の餌として田んぼの畔や道端の草を刈っていましたので、草刈りは田んぼの手入れと牛の餌を確保する一石二鳥の仕事だったのです。時代の進歩とともに農業・農家の有様がこんなに変わろうとは、驚きの境地に他なりません。
田んぼの木陰で涼をとり、たわわに繁る青草を見つめ、草刈りが下手だった自分をふっと思い出した次第です。
桂川町長 井上 利一
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